平岡氏と安達氏がローラーケシポンスリムフィットについて話している様子
開発者に聞いてみた|Vol.6 CreativeBoard
CB+(クリエイティブボード シービープラス)
“CB+”について、
開発者に聞いてみた!

プラス ビジョン事業部では、ミーティングツールを通して会議の生産性を上げることを目的に、多様なホワイトボードやコピーボードを開発しています。1984年のコピーボード誕生から今年で40年。

新製品「CreativeBoard CB+」が発売されます。 CB=コピーボードからクリエイティブボードへ、ネーミングも進化。 名前の背景にある開発ストーリーについて、製品企画創造部 吉田 創太と製品技術創造部 大坂 律之に話を聞きました。

CBからCB+へ。リニューアルに至った
背景はなんですか。
平岡

CB+には大きく3つの特徴があります。1つ目はボード全体をリアルタイムに映すカメラ機能。2つ目は表裏がシームレスに使えるスクロール板面。3つ目がAI 連携OCR機能によって板書をスキャン、テキスト化する議事録の手間軽減です。

ハイブリッドワークによるオンライン会議の定着とともに、リモートでの参加意識の低下が懸念されています。リアルもリモートも一体感を持って議論を行い、価値の創造をサポートしたいとの思いからCB+の開発に至りました。

大坂

コロナ禍にリモート会議の生産性を高めてほしくて小型製品を発売したところ「書きながらプロセスを共有できる」と一定数の評価がありました。特に、言葉では伝えきれない化学式を使う開発者や研究者の方から「大きなサイズで議論したい」との声があり、ワイドでスクロールできるタイプを開発。図面や概念図を共有することが多い設計やコンサルタントの方からのニーズも期待しています。

デジタル化が進む中、「書く」という
アナログへのこだわりとは。
吉田

書くことは思考の整理や共有とともに、誰でも理解しやすい手軽さがあります。例えば、この製品は電源がない非常時でも通常のホワイトボードとして使えます。操作もシンプルなので初めて触った人でも問題なく使える、これはアナログの強さであり安心感だと思います。車が便利でも自転車がなくならないのと同じで、目的によって使い分ける。いつでも誰でも手軽に使えるホワイトボードはそんな存在でしょうか。

CreativeBoard CB+に書いている様子
CreativeBoard CB+に書いたものがPC画面に映っているイメージ
板書された文章がテキスト化されたイメージ

独自の専用カメラが画面補正、AI-OCR機能がテキスト化。

補正機能を備えた超広角レンズの専用カメラが全体を見やすく映し、リアルタイムにリモート参加者のPC画面に表示します。また、板書された文章はスキャン機能でPDF、JPEG保存だけでなく、AI-OCR機能によって文脈を理解した上でテキスト化され、メールでの送付も可能です。

*AI OCR:人工知能を搭載したOptical Character Recognition

CreativeBoard CB+
CreativeBoard CB+
ボードデザインはシンプルですが、
開発する上で苦労したことはありますか。
大坂

カメラのオンライン機能です。ボード上部にカメラを搭載していますが、ワイドサイズの場合、全体を映すとどうしても画面が台形になります。そこで画面上でも正体に見えるようにカメラの選定やピント補正、解像度の高さ、距離の設計など、機構設計部門とソフト部門と電気回路設計部門の3部署で連携し、デザインと機能の最適値を導き出しました。

吉田

デザイン面で言えば、思考がシームレスに広がるように、サイドフレームも視界に入りにくいシンプルなデザインを意識しました。また、スクロール式の板面にすることで壁掛けでも2面を使え、かつ空間をすっきりと演出することができます。

今後、製品を開発していく上で、
期待・意識していることは
ありますか。
吉田

さまざまな社会課題がある中、世の中全体が変化を求めていると感じています。実際、新しい仕組みや価値を創造していくスタートアップ企業は、ボードに書きながら議論することが多く見受けられます。また、コロナ禍以降、オンライン授業も定着してきましたが、CB+は板書をリアルタイムで共有できるので遠隔からの授業配信がよりスムーズになり、自宅からの授業参加や教員不足による教育格差の解消など学校でのニーズも感じています。

大坂

プラスは製品の振り幅が広く、自身が提案したものも多様な部署のアイデアによって商品化につながるので、これからも面白いと感じるものを提案したいです。

吉田

世の中の変化を意識しながら、ちょっとしたアイデアで働く場所や暮らしが快適で豊かになるような製品をつくっていきたいですね。